溜まりに溜まった映画の感想。
大菩薩峠,グリーン・ランタン,ガリバー旅行記,エンド・オブ・ザ・ワールド,アンコール!!,バーニー/みんなが愛した殺人者,ペーパーボーイ 真夏の引力,終戦のエンペラー,スキャナーズ,ザ・ブルート/怒りのメタファー,ローンレンジャー,スナッチ,ウルヴァリン:SAMURAI,アップサイドダウン 重力の恋人,パシフィック・リム,マン・オブ・スティール,クロニクル,ウォームボディーズ,わたしはロランス,許されざる者,エル・トポ,風立ちぬ,エリジウム,そして父になる,R100,ムード・インディゴ うたかたの日々,トランス,ゴースト・エージェント/R.I.P.D.,グランド・イリュージョン
『大菩薩峠』(1966) 監督 岡本喜八
ネクラで悪い奴だけど剣の達人の人が人を殺したりするので敵討ちしようとかいろいろなんだかごっちゃりしたお話。
原作について調べるとああそういうことなんだって思うけどストーリーに関して言えばかなり伝わらないので観てて困惑。
しかしながら仲代達矢の殺陣が演出も含めて物凄くて忘れられないって意味じゃぁすばらしい時代劇。
『グリーン・ランタン』(2011) 監督 マーティン・キャンベル
とある地球人が凄腕宇宙刑事みたいな人の後継者みたいになって緑色のヒーローに変身して戦う感じのお話。
非常にマンガ的な少年心をくすぐる超能力を使うヒーローでもっと観たくなるなぁ。
クリストファー・ノーランこれ撮ってくんねぇかな。
『ガリバー旅行記』(2010) 監督 ロブ・レターマン
さえない男が旅の途中遭難して小人の国みたいな所にたどり着いちゃうみたいな感じのお話。
なにがあったか知らないがファミリー向けに編集しすぎというか間とかテンポとか余韻とかそういうのがなくてもったいない。
アイデア面白いし撮る人が撮ればもっと面白いコメディになるのになぁっていうね。
『エンド・オブ・ザ・ワールド』(2012) 監督 ローリーン・スカフィリア
もうすぐ隕石で地球が滅びちゃうって言う時に奥さんに捨てられた男が隣人の女性と旅するっていうお話。
設定からしてなんだかいい感じでした。
あとは監督のセンスなんだろうけどなんか惜しいけど好きですこの映画。
『アンコール!!』(2012) 監督 ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
頑固なおじいさんが亡くなった奥さんの為にコーラス隊に入って頑張るっていう感じのお話。
ベタっちゃベタだしイギリスらしい型通りの展開で特別個性的な作品でもないですがやっぱりなんだかんだいってもいいお話でした。
でもその 型通りがちょっと邪魔してますかなぁ。
『バーニー/みんなが愛した殺人者』(2011) 監督 リチャード・リンクレイター
親切で町の人気者が意地の悪い金持ちのおばさんになんだか腹が立ってうっかり殺しちゃうっていう感じの実話を元にしたお話。
実話だからしかたないけど後味の悪さが残るお話だなぁ。
いろんな人のインタビューを挟む構成が面白かった。
『ペーパーボーイ 真夏の引力』(2012) 監督 リー・ダニエルズ
新聞記者とその弟が過去に起こった殺人事件の再調査をするのだけれどいろいろ大変なお話。
これも実話なわけだけれどもなんかもう素晴らしく変態の世界。
監督さんさすが『プレシャス』撮った人なだけあって演出力すばらしかった。
『終戦のエンペラー』(2012) 監督 ピーター・ウェーバー
戦後GHQが天皇に日本の戦争責任があるのか調べる為にフェラーズ准将がいろいろ調べるっていう感じのお話。
恋愛部分は余計だと思うけど私情を挟まず映画としてちゃんと面白かったです。
日本人として知らなかった事なんかもあって勉強になりました。
『スキャナーズ』(1981) 監督 デヴィッド・グローネンバーグ
超能力者が悪の超能力者と戦うみたいな感じのお話。
監督さん天才過ぎてなんかちょっとわけわからんけどいろいろ凄かった。
特殊メイク関係の凄さもあるけどハードボイルドなエスパーとか世界観がかっこよすぎた。
『ザ・ブルート/怒りのメタファー』(1979) 監督 デヴィッド・グローネンバーグ
ある日突然謎の子供が襲って来るっていう感じのホラーなお話。
いやいや流石グローネンバーグ先生発想がぶっとんでていろんな意味で怖かったです。
ラストシーンが脳に焼き付いております。
『ローンレンジャー』(2013) 監督 ゴア・ヴァービンスキー
開拓時代のアメリカで兄を殺された男がインディアンの相棒と共に仇を討つみたいなお話。
元ネタ観た事ないけどコミカルなタッチの見事なエンターテイメントでした。
運動会のテーマで繰り広げられるクライマックスがすばらしい!!!
『スナッチ』(2000) 監督 ガイ・リッチー
盗まれた大きなダイヤモンドを巡っていろんな人たちが奪い合うみたいなお話。
公開時観た時えらい面白かったので改めて観てみたらちょっと微妙な感じがしてしまったのは何故だろう。
まぁかっこいいスラップスティックなんだよなぁって改めて勉強になりました。
あと今観るとキャスティング豪華だなぁ。
『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013) 監督 ジェームズ・マンゴールド
不死身で手から鋼鉄の爪がでるおじさんが日本で悪い奴と戦うみたいなお話。
なんか結局主人公不死身なだけでさほど強くないじゃんって思った。
つーかなんで日本軍に捕まってたんだろこの人。
シリーズ全部観てるけど次回作に期待します。
『アップサイドダウン 重力の恋人』(2012) 監督 ファン・ソラナス
2つの惑星が凄く近くにあって片方は富裕層で片方は貧困層の男女が恋するっていう感じのSFなお話。
世界観とても面白いのにかなり強引に話が展開しちゃってもったいなかったな。
ちょっと設定負けみたいな部分もあり本当に惜しい。
『パシフィック・リム』(2013) 監督 ギルレモ・デル・トロ
謎の怪獣が襲ってくるので世界中の人々が結束して巨大ロボット作って戦うみたいなお話。
無茶苦茶で単純なんだけどなんだか懐かしいストーリーだなぁと思ったらエンドロールの後に『レイ・ハリーハウゼンと本多猪四郎に捧ぐ』とあって納得だしちょっと嬉しかった。
要するに怪獣と真っ向勝負するっていうワクワク感を今もう一度みたいな感覚でリアリティ無視で楽しもうという心意気があれば滅茶苦茶おもろい映画だよなと思いました。
『マン・オブ・スティール』(2013) 監督 ザック・スナイダー
とある星が滅びる時に赤ん坊だけ宇宙船に乗って地球にやってきて地球人に育てられるけど大人になったら敵がやって来たりして要するにスーパーマンのお話。
シリアスなアプローチの演出でのスーパーマンって新鮮でリアリティあってワクワクするんだけどちょっと長くて気持ちが醒めてしまう。
主人公マッチョ過ぎてちょっと笑ってしまったがアクションシーンはヒーローモノとしては斬新でおどろくほど面白かった。
でもブライアン・シンガー版のスーパーマンがほんとに良く出来ていただけにちょっと物足りなさも感じちゃいました。
『クロニクル』(2012) 監督 ジョシュ・トランク
いじめられっこといとことその友達がひょんな事から超能力を手に入れていろいろ遊んでみるけどだんだん暴走しちゃうっていう感じのお話。
たまたま撮影された体で構成されたヒーローモノの亜種といいますかいい切り口でございました。
だんだん超能力を使いこなしていくっていうワクワク感とリアリティのある演出がよかったです。
続編なんてないんだろうけど続きを観たくなるようなおもろい映画でした。
『ウォームボディーズ』(2013) 監督 ジョナサン・レヴィン
ゾンビになっちゃった男が人間の女に恋をしちゃうっていう感じのお話。
ゾンビより悪いやつがいるとかゾンビがしゃべれちゃうとかいろいろ都合がよかったりもするしアイドル映画の臭いもするし似たような映画もありますがまぁ楽しかったからよいです。
『わたしはロランス』(2012) 監督 グザヴィエ・ドラン
先生やってて恋人もいる男が性同一性障害でカミングアウトして生きて行くことにするけどいろいろ大変なお話。
ちょっとおしゃれにしようとしてる演出がダサいんだけどなんだかそれが面白い不思議。
こっそり帰っちゃうっていうパターンをやたら繰り返すんだけどこれ一体なんなんだろね。
でも長い。
『許されざる者』(2013) 監督 李相日
明治時代に戦うのをやめた侍がお金がないので友達と一緒に賞金稼ぎするっていうお話。
西部劇の有名な映画を時代劇に変えてのリメイクなのですが元が良過ぎてもう全然。
元のかっこよさも時代劇の良さも活かせずただくらーい映画にしちゃった感じでした。
ただやられ役だったけど國村隼が際立ってよかった。
『エル・トポ』(1969) 監督 アレハンドロ・ホドロフスキー
とあるガンマンが女の為に子供を捨てて砂漠で最強の3人を殺すのだけれどもその後年月を経て洞窟で暮らす障害を持つ人々の為に戦うみたいな感じのお話。
やりたい事が強烈にありすぎて技術が追いつかないという非常にアルカイックというか気持ちが伝わって嬉しくなる。
その技術の素朴さも含めなんだか神話のようでもありとにかく記憶に残る逸品ですな。
『風立ちぬ』(2013) 監督 宮崎駿
零戦の設計者の人が仲間と切磋琢磨しながら頑張ったり恋をしたりするっていう感じのお話。
単純に試行錯誤しながら飛行機を作って行くっていう部分のストーリーに関してはおもしろかったです。
でも声や効果音もしっくりこなかったし監督の持ち味の活き活きとした動きみたいのも雑だったし構成も甘いし…。
『エリジウム』(2013) 監督 ニール・プロムカンプ
地上には貧困層宇宙のコロニーには富裕層が住む未来に事故でもうすぐ死んでしまう事になった主人公がなんとかコロニーに行って病気を治そうとするっていうお話。
ストーリーはちょっと懐かしい感じのする正当派なSFなんだけど監督の持つスラムなSF感とか素晴らしくドキドキしました。
でもちょっと前作の『第9地区』に比べ奇麗に持って行っちゃったのがなぁ。
『そして父になる』(2013) 監督 是枝裕和
育てた子供が生まれた時に別の家族と取り違えられていたので2つの家族がなんとか乗り越えようとがんばるお話。
いやぁこれまた構成演出すばらしかったです。
やっぱこの監督さんすげぇなぁと。
あとなんでリリー・フランキーあんなに演技うまいのですか?
あとデジタルシネマカメラの感度の良さ。
『R100』(2013) 監督 松本人志
とある父親が謎のSMクラブに入会して私生活におけるSMプレイを楽しむのだがだんだんエスカレートしていくっていうお話。
話の展開は全然好きなんですけどやっぱりどうも100分とう時間の割にはエピソードが足りないというかもっとネチネチやれば絶対面白いのになぁ。
あとヴィジュアルバムでやったネタもう一度やるってのもどうなんでしょうかねぇ。
『ムード・インディゴ うたかたの日々』(2013) 監督 ミシェル・ゴンドリー
おぼっちゃまが恋をするけど恋人が病気になったりお金なくなったりいろいろ大変なお話。
映像表現に関してはさすがゴンドリー先生新鮮でファンタスティックで素晴らし過ぎました。
ただどうも映像表現に突出している作品は流れとかテンポとか悪くなりがちなのがほんとに惜しまれる。
『トランス』(2013) 監督 ダニー・ボイル
名画を盗もうとしたけども殴られて記憶喪失になっちゃって大変なお話。
まずもうダニー・ボイルの変わらずなアグレッシブな演出に改めて脱帽で勉強になりまして。
でもやっぱり悪人に感情移入する難しさってのがね。
結局登場人物の誰も好きになれなかった。
『ゴースト・エージェント/R.I.P.D.』(2013) 監督 ロベルト・シュヴェンケ
死んだ警察官が幽霊の警察官になって悪霊を退治するみたいなお話。
もうお子様向けなストーリーと安っぽいCGで本気で楽しむ愉快な作品でした。
細かいところ完全無視のエンターテイメントでまぁたまにはこういうのも良いですなと。
『グランド・イリュージョン』(2013) 監督 ルイ・ルテリエ
凄腕の手品師達が4人集められてチームを作って派手に強盗とかしちゃうが警察も捕まえられずっていう感じのお話。
アイデアもおもしろいし非常にワクワク出来るんだけど理屈っぽさと主人公の存在感の薄さがなぁ。
終盤の仰々しさがトリッキーな感じを薄めてるとは思うけど『出し抜く』爽快感とかすげぇ。